すてきな別れ

『かつて恋人同士だった二人が別れたら関係ない他人になってしまうのって淋しいと思う』

私はこの一言に猛然と反対した

他人になる方が淋しくない！
かつて恋人だった二人が友達という新しい関係になる方がずっと淋しい！
幸せになるまで見守るの？見守って欲しいの？
二人で歩けないのなら残酷なだけよ

A氏：ある時期、自分を一番分かってくれた人だろう？突然他人に帰るのっ
　　て淋しく、もったいないよ

私　：もったいない？違うわ！一番分かってるって言えるところまで愛し合
　　　ったからこそ他人に帰るしかないのよ。別れた後もイイトモダチでい
　　　られるなんて嘘

A氏：イヤ良い友達って言うのとは違うんだよ。もっと別の、新しい、心の休
　　　まる関係。かつて全てを許した仲であるだけに生まれる関係

私　：どんな関係よ

A氏：真剣に付き合って別れたかこそ生まれる心の安らぐ関係・・・ベットは
　　　あっても無くてもいい

私　：あったらル−ル違反よ！単なるベットフレンドよ

A氏：でもないんだな　そういう事を超越しているっていうか

私　：じゃ！何て呼ぶわけ？元恋人？愛し合った他人？

A氏：男と女を超えた男と女・・・？かな

私　：それはお茶飲み友達って言うのよ

　　　　　私達は苦笑いした

部屋に戻りふっ？と思う
今夜のバトルは正反対に見えても実は同じだったんではないか？・・・と

『別れた後で新しい関係を作ること』も
『もう死んでも会いたくないと唾棄すること』も

短い人生で出逢えた人を精一杯愛した産物である。

半端で粗末な恋愛からは絶対に生まれ得ない感情である。

「ちょっと暇つぶし」「ま、独りよりマシだから」
「あっちがダメだから」と粗末な恋には粗末な別れしかこない。
その方がよほど淋しい

この世の中で会える人間なんてごく限られている
まして、愛し合う人に巡り逢うって一生のうち何人でもない

死ぬほど憎んで別れる事も
いい関係をつくる事も

愛し合ったからこそ

苦しくても、
そんな恋愛が君と出来た事

感謝して
　　　さよなら・・・